今回はこのコンサート・シリーズの最終回。第1回めは舶来の唱歌・季節の唱歌、第2回めのメインは大正期の童謡。今回は、戦後復興期の日本を支えた童謡を多く取り上げました。「とんがり帽子」や「朝はどこから」が始まると、当時を思い出して、涙を流していらっしゃるお客様をいたるところにお見かけし、私も思わず涙をぬぐいました。「日本は歌とともに、焼け野原から立ち直ったのだ」と、戦後の日本を作った先人たちの凄まじい努力に、改めて思いをはせました。
今年のコンサートは、楽しいサプライズもたくさん。ソプラノ駒井さんの「かくし芸」ピアニカを交えて、「花嫁人形」をタンゴで! 白熱した演奏に拍手喝采でした。また、演奏者のみなさんには、虫やら、汽笛やら、焼き芋屋さんやら、いろいろな音を出していただきました。私はお豆腐屋さんとして参加しました(笑)。
福島への想いをこめて、加藤邦宏編曲の福島民謡もプログラムに加えました。会津磐梯山の「おはらしょうすけさん」はお客様とご一緒に。素晴らしい合いの手でした! 最後は、みなさまと「夕焼小焼」を歌ってお開きとなりました。幼い日を思い出して、実は舞台の上の私達も、思わずぐっときてしまいました・・。
「童謡をあれだけ楽しませてくれる構成、演奏者のレベルの高さ、とても贅沢でした。」「日本の歌をクオリティの高い演奏で聴くというのはとても良いものですね。編曲も素晴らしかったです。」「心に響く歌声と演奏に昔、生前母が歌っていたことを思い出し、感動して泣いてしまいました!」「すべて懐かしい曲でした。アットホームな時間でした。福島の民謡、心に沁みました。」
この唱歌・童謡コンサート、「東京以外の場所でも開催してほしい」とリクエストをいただいております。どこへでも飛んでまいりますので、ぜひお声をかけてください!