2010-11-15

更け行く秋の夜 旅の空の

11月13日、サントリーホール小ホールで「更け行く秋の夜旅の空の」と題したコンサートを行いました。今回は、昭和期に学校の教科書に載っていた「唱歌」を、質の高い日本固有の音楽文化として再発見していただけたらと思い、企画しました。
プログラム前半は、明治時代に外国から輸入した曲に日本の詩人たちが言葉をつけた、いわゆる「舶来もの」の唱歌。後半は季節感のある文部省唱歌。「故郷の廃家」「故郷を離るる歌」「冬の夜」「蛍」など、若い世代にはほとんど知られていない名曲を多く取り上げました。
フルート・ヴィオラ・チェロ・ピアノの四重奏によるオリジナル編曲の伴奏で、ソプラノ・駒井さんの豊かな美声が響きました。司会をしながら、お客様の熱い視線と、活き活きとした表情に驚いてしまいました。世代を超えて、世界に誇れる「歌曲」としての唱歌をお楽しみいただけたようでしたら幸いです。
演奏会の後に、お客様からいただいたコメントを少しご紹介させていただきます。「懐かしの唱歌には実にいい歌が多いですね。若い人たちが、日本の古きよき文化・伝統を保存・継承しようとされていること、大変心強く感じました。」「唱歌なんて馴染みのないものだと思っていましたが、結構知ってる曲ばかりで、駒井さんの歌声とみなさんのすばらしい演奏に引き込まれてしまいました。」。「両親も小さいころ、歌った曲ばかりで、ほとんどの曲を知っていたようで、楽しんでいました。家族での帰り道もうれしくて、涙が出ました。」

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