2010-09-09

クリスマス・レクチャー こぼれ話

先週の土日、クリスマス・レクチャーin日本が無事行われました。舞台袖から覗くと、お客様がみんな、食い入るように講師の話を聞いていて、このレクチャーの持つ「力」を改めて感じました。子どもたちの明るい笑い声が聞こえるたび、思わずニコニコ顔になってしまいました。私の中高時代の生物の恩師も来て下さって、昔先生に教わったことを、こういう形で子どもたちへ伝えられるなんて、なんだかうれしいなあと思いました。

私は今年も、日本で用意する「小道具調達係」でしたが、今年は生き物が多くて本当に楽しい日々でした。とにかく植物についても動物についても、まったく知識がないため、ひたすら専門家だのみ(大学で生物専攻だったとは、恥ずかしくてとても言えません)。大勢の先生方にお世話になりました。植物園めぐりで、ちょっと日に焼けました。


今回はレクチャーの中に「植物を襲ういもむしを、守備隊のアリがやっつける」というデモ(実演!)がありました。そこで、レクチャーの数日前に筑波大の戒能洋一先生の研究室にお邪魔して、アワヨトウというガの幼虫をわけていただきました。さらに大学院生の磯野さんに、寄生蜂がアワヨトウに卵を産みつけるところを実際に見せていただき、感激して大騒ぎして帰って来ました。


ところが、実は私にとって生まれて初めての昆虫飼育。それもこのいもむしくんたちは重要な「出演者」なので、初めはかなり緊張しました。でもいつの間にかすっかりかわいくなってしまい、日に何度も飼育箱を見に行っては、「だいじょぶでちゅか~」と赤ちゃん言葉で声をかける私を見て、周りのスタッフは苦笑。あまりに大事に育て過ぎたためか、本番のデモは「襲い来るアリを、いもむしが元気いっぱい振り払う」状態になってしまい、私もこれにはさすがに笑ってしまいました。

レクチャー終了後、成虫になるまで見届けたくて、家に持ち帰ってきました。今まで昆虫には全然興味を持ったことがなかったのに、じっと見ていると時間を忘れてしまいます。世間では「害虫」で通っている嫌われ者のアワヨトウですが、しばしの間、仲良く一緒に暮らしたいと思います。

22世紀の予言 最優秀賞決定!

8月28日、「22世紀の予言アイデア・コンクール」の最終審査会が行われました。全国から入賞した8人の小学生が集まって、すばらしいプレゼンテーションをしてくれました。模造紙の絵を示したり、紙芝居を使ったり、模型を見せたり、それぞれとても面白くて、大感激。100年後の未来に想いを馳せて、なんだかわくわくしました。審査会の模様は、ぜひサイエンスニュースをご覧ください!